1/27オンライン開催「ファンダメンタルズ トーク vol.06 生命美学:科学者が科学以外の表現方法を持つこと」
2021年1月14日
主に科学分野の研究者、現代美術分野のアーティスト、そして一般の皆様を対象にしたオンライン連続セミナー「ファンダメンタルズ トーク」は、来年6月に実施予定の科学者と美術家のミートアップイベント「ファンダメンタルズ バザール」当日の交流をより深いものとすることを目的に、全11回、月に1度実施してゆきます。人文・美術分野の専門家を招聘して科学の本質や美術の本質にまつわる多様な視点を提供する包括シリーズと、隣接部会のメンバーが所属する研究機関の研究者が自身の研究内容を伝えるサイエンスシリーズを、交互に実施します。
なお、ファンダメンタルズ トークはファンダメンタルズ バザールの説明会を兼ねています。是非お気軽に質問をお寄せください。
第6回目となる今回は、生命をめぐり、科学及び芸術双方からアプローチしている専門家をお招きし、科学者が科学以外の表現方法を持つことについて伺います。
スピーカー
岩崎秀雄(いわさき・ひでお)
研究者、アーティスト。1971年生。生命美学プラットフォームmetaPhorest主宰、早稲田大学理工学術院教授。科学および芸術の一筋縄ではいかない界面・関係性に興味を持ち、生命をめぐる科学・思想・芸術についての生命美学プラットフォームmetaPhorestを2007年より運営、国内外で作品制作・研究発表を行っている。主な作品にaPrayer(人工細胞の慰霊2016-)、Culturing <Paper>cut (2013-)、Biogenic Timestamp (2013-)、metamorphorestシリーズ(2002-)など。合成生物学の研究会(「細胞を創る」研究会)の創設にも従事、2016年度会長。日本時間生物学科理事。著書に『<生命>とは何だろうか:表現する生物学、思考する芸術』(講談社現代新書、2012)。バクテリアの生物時計や形態形成などの研究で文部科学大臣表彰若手科学者賞、時間生物学会奨励賞、ゲノム微生物学会奨励賞。”Culturing <Paper>cut”で2018年度文化庁メディア芸術祭優秀賞など。
モデレータ:岡田小枝子(JACST隣接領域と連携した広報業務部会/人間文化研究機構総合地球環境学研究所 広報室 准教授)
テーマ
「生命美学:科学者が科学以外の表現方法を持つこと」
生命とは何だろうか?その語りのそれぞれにおいて、生命のどの側面が問題になっているのか、文脈依存的に変わる。そして、芸術はそれらの文脈を巡るおよそすべての表現に関わってきたと言ってよい。その意味で、芸術においてどのように生命が表現されてきたのかを知ることは、多様な生命観に触れることでもある。最近では、バイオアートあるいはバイオメディア・アートと呼ばれる、生命科学やバイオテクノロジーと関連する表現分野が台頭してきた。
学問と芸術は、世界を把握し、何らかの形で脳内変換したものを表現したもの、という意味では共通である。そして生命の探究とは、なんらかの主体的な存在をどのレベルでどのように認定するのか、ということの不断の試行錯誤とコミュニケーションを要請する活動なのだ。
そのためには、必要に応じて自然科学であれ、社会科学であれ、人文学であれ、芸術的手法であれ、あらゆる手法や表現を総動員することが望ましいし、そうでなければ取り組めないほどに「生命」とは錯綜した、複合的なスーパーコンセプトだと言わねばならない。
今回のトークでは、「生命とは何か」を追求する学問と芸術の交差点を総括し、自身のこれまでの取り組みを紹介するとともに、研究者と芸術家というふたつのファンダメンタルについて議論する。
プログラム
18:00-18:10 「ファンダメンタルズ バザール」趣旨説明と講師紹介
18:10-18:30 話題提供
18:30-18:50 議論
18:50-19:00 Q&A
*当日の状況により、時間は前後する可能性があります
概要
タイトル: ファンダメンタルズ トーク vol.06 生命美学:科学者が科学以外の表現方法を持つこと
日 時: 2021年1月27日(水)18:00-
会 場: オンライン開催(JACST 隣接領域と連携した広報業務部会 Youtubeチャンネル)
対 象: 現代の美術に携わる方々、最先端科学を中心とした分野の研究者、中高生/大人
参加費: 無料
定 員: なし
申 込: なし
主 催: 科学技術広報研究会(JACST)隣接領域と連携した広報業務部会
共 催: 東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)
助 成: 公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
協 力: 大阪大学大学院理学研究科